1回のみ使用しました。全長：151.5ｃｍ
トップ径：1.8ｍｍ
バット径：11.3ｍｍ
素材：Ｅグラス

Lure wt. 1~14ｇ
Line wt. 2-10lb

株式会社天龍の塩澤会長のゴールデンエイジを彩った名作ブランクを再現させました。
特徴は超ファーストテーパーのグラスロッドであることです。
ファーストテーパーという表現ですが皆さんの常識を覆すもの。
先端側の２~3割程度の部分がペコリと曲がります。
この超しなやかなティップが小さなルアーを投げることを可能にしています。
そして、フッキング率のアップという難しい課題もクリアしているのです。
しかし、超ファーストテーパーのロッドはバレやすい、と考えられるでしょう。
そこはグラスファイバー100％という素材が生きる場面となるのです。
現代でも、この調子は作ることが出来ます。
今の開発者なら途中までをカーボンにして、ティップ部分を、
グラスソリッドを使って表現するはずです。
しかし、それではスムースな力の移行が行われない。
スムースさに欠けてしまうのです。
釣り経験の豊富な方ならお分かりかと思いますが、渓流魚の口は柔らかい。
がっちりフッキングしてくれればラッキーですが、激しい流れの中でのフッキングです。
皮一枚の状況はよくあること。
その魚が取れるかどうかは、ロッドの曲がりのスムースさが左右します。
超ファーストテーパーでありながらグラス100％という単一素材であることが
キャッチ率のアップにつながるのです。
グラス100％に、こだわるのは何もノスタルジックに浸るだけのものではないのです。
（ノルタルジックに浸ることも否定しません。大好きですから）
さらにこのブランクが貴重な理由は、現在の職人が作りたがらないことです。
つまりは作るのが難しいのです。
急激にデーパーの変わるブランクは作るのが難しいのです。
放っておけばメーカーが作ることは無いブランクであるのです。
９０歳になった塩澤会長がいまだにこのロッドだけは手放しません。
イワナ、ニジマス、ブラックバス、スモールマウスバス。
淡水魚の釣りには必ず持っていくのです。
昨年は見事、５０センチを超えるスモールマウスバスを
このブランクで作ったロッドで仕留めました。